A14改1509cc新規制作
A14


完成!
新品エンジン見たいでしょう? 写真はボロが写りにくいので実際は新品エンジンよりだいぶ劣る、と言うより、もう一度 入荷時のベースエンジンをご覧下さい。ベースは数十年前のゴミエンジン、私のお客を騙す ババアの厚化粧で有る事を しっかりと頭に叩き込んでおくように。
年増好き、旧車好きのオヤジを妖しい厚化粧で騙しますが、厚化粧の下はババアです、そっとしとけば大丈夫ですが、動かし始めるとアッチが痛ぇ、コツチが痒いとワガママ言います(笑)

Pitroadロゴ入りアルミ削り出しメカポンカバー。高価な包丁に制作者の名前を刻んで商品化するのと同じ、このエンジンはピットロードで制作しました!の証。ロゴに恥じぬよう万全を期して組み上げてありますが完璧と絶対は御座いません、トラブルが出ないとも申し上げられません、万が一の時は遠慮無く連絡下さい、対処致します。
乗る前から売る事を考えてはいないでしょうが、このPitroadロゴ付いてれば、数年後にヤフオク出品したと仮定し、今回お支払い頂く金額に近い価格で落札されるのではないでしょうか?お客さんもそう思うでしょう?


バルブタイミング調整
ストリートチューンですので作用角はそれほど広いカムではありませんが、A型エンジン中 一番排気量の大きい1600ccを生かすべくリフト量は高いです。バルブがいっぱい開き沢山エアーとガスを吸い、沢山吐き出します。

私の組むピットロードチューンには全エンジン、カムスプロケットボルトをスミスクロノメトリックタコメーターを作動させるボルトを付けます。このサニトラオーナーがTSサニー定番スミス機械式タコメーターを装着する確率は99.9%無いでしょうが、私の遊び心。数年後、数十年後、このエンジンを分解するメカがボルトに気づいたら楽しいな!ただそれだけ(笑)
OHVエンジンならではのロッカーアームプッシュロッド。ノーマルなら何の問題も無い所だが、ハイカムを入れたチューンドエンジンだと一番気をつけなければならない箇所。
プライベーターはもちろん プロでもA型スペシャリスト以外は見落とすのがロッカーアームの動き。オーバーホール時、よほどの横着メカ以外はロッカーアームの動きを指で確認するだろうが、そこじゃあ無い、5ケのタワーにロッカーシャフトがスムーズに入らないとボルトを規定トルクで締めるとロッカーカームの動きが超渋くなるので、小径フラップホイールでタワー穴をサラいシャフトがスムーズに入るよう加工します。
このように書いても実行するプライベーター&ショップはゼロに近いです。ロッカーアームの動きを確認し組み立てそのまま付けちゃいますから、規定トルクでの締め付け後 ロッカーアームの動きが渋くなるのが分かりません。そのままエンジン始動、走行を続けると、リフター摩耗を誘発し、最悪 ロッカーアーム破損に繋がります。

ピストンリングは1本々オイルストーンでサラうと言うより角削るな、ほんの少しでもブロックに縦傷入るなヨ!の祈りを込めてと、ピットロードレース用A12-1300はエンジンの慣らしは一切行わず 組んだら そのまま即 全開なので、ピストンリングに限らず摩擦が生じるトコは全部このような処置をします。コレもストリートチューンには一切関係無い?少し有るか?(笑) ド〜せお客は見てねぇし、分からない、横着してもイイのだが、まぁイイか?やっちゃうと、アレもコレも まぁイイか?のダメ エンジンになっちゃう。ピットロードに限らずレース屋は 皆 やってるはず、レース屋は無愛想で ちょっと怖いだろうが、良いトコもほんの少しあるから 我慢しろナ(笑)


う〜ん カッチョいい!Pitroadロゴが、自我自賛(笑)
ピストン鋭角部分を丸くしスカート面取り。このまま付けちゃってもイイんですが、コレも料理と同じかな?買って来たまま食べるの嫌で、包丁通したり、火を通したり色々やって より美味しくしたいのと同じ。ちょっと失礼な言い方になるが、サニトラストリートチューンの子にやっても 違いが分かるほどエンジンぶん回さないからやっても無意味なんだけど、コ〜ユ〜事やってもらいたいからピットロード選んだんだよネ? 高級料理店行った事ないから食べても味分かんないんだけど、金額に見合った物 食って帰りてぇよナ?
ピストンピンは ピストンもコンロッドも最初からスムーズに。多少キツクてもエンジン慣らし中にちょうど良く成るなんてのは横着者の言う事で有り得ないから


A14曲がり修正クランク ひじょ〜にスムーズに回ります。お客に ちょっと回して見ろ、ってやらせてあげたいくらい。
クランクに限らず全部ですが、ただボルト締めるだけなんですが、素人とプロでは大違い、文章や言葉では説明出来ない領域。私はエンジン組み立てを よく 料理に例えますが 正に料理と同じで、包丁で野菜、肉 切るだけなんですが 全然違いますよね? レシピどうりやればプロと同じ味を出せるなら今日から全員料理長! 整備要領書どうりやれば素晴らしいA型エンジンが出来るなら 全員 今日からA型名チューナー! 料理の世界だと30歳代、40歳代で達人!てのをテレビでよくやってますが、A型チューンはこの道40年オーバー!還暦過ぎても まだまだです


シリンダーブロック塗装
他のショップやプライベーターとは一味違うでしょう?下地造りに時間掛けてますから。何て事なく付いてる新品レベルゲージガイドですが、何度も失敗し何本も新品を壊し経験積まないとコ〜は付きません。

シリンターブロックスカート面取りとバルブリフター穴の面取り。
大昔の格好悪い茶筒のようなピストンじゃあありませんので やらなくても大丈夫ですが、長年続けて来たので今更やめられない加工。年寄りチューナーぽくて宜しいんじゃあないでしょうか? ノーマルカムなら問題は無いのですがハイカム入れてブン回すとリフター摩耗が起きるため リフター穴を面取りしリフターの動きをスムーズにします。


シリンダーブロックボーリング&ホーニング、クランクシャフト曲がり修正完了。1ケ月以内の納品と1月以上掛かっての納品とでは天と地の差。7月中の完成と8月1日の完成も天と地の差でしょうから7月中に完成させます
先週がシリンダーブロックとクランクシャフト加工納品予定だったのだが 予想どうり?納品遅れの連絡も無いまま週を越した。老舗の誰でも聞いた事のある大手内燃機屋なんですけどネ、、、前にも話したように内燃機屋は 昔と違いどこも激遅。お客より従業員の方が大切な時代なんです。残業させ連休前に何件もの依頼を間に合わせてたら 皆 辞めちゃう時代、、、コ〜ユ〜3K職種の大昔の合言葉 『手に職を』 なんて 今では死語ですよネ?

グチっててもしょうがないので、付随パーツを仕上げておきましょう。ロッカーカバーは何て事なく見えるでしょうが、切った・貼った、削正・溶接し、結構 手間暇掛けてるTSサニー仕様。OILパンはお客からリクエストされた事は無いが油圧計センサーアダプターを溶接するのがピットロード仕様。確か?大昔からピットロードチューン全てに行って来たはず、私のコダワリです。ストリートチューンユーザーがTSサニーレースを好きか?あまり興味が無いか?は私は知らないが、何かの縁でA型チューニングをピットロードでヤル事になったんでしょうから、随所にプロが見れば、ア・ア・TSサニーやってる店でやったんだろうな?を盛り込んでおきたいってトコです

バルブスプリングシートW強化バルブスプリングを組み込みシリンダーヘッド完成。水穴を拡大しタップを立てシズミプラグ取り付け、スタットボルトやヒーターコネクターを新品に交換、ノーマルバルブ仕様ですが仕上げはビッグバルブ仕様と同じ。
バルブ擦り合わせと燃焼室容積を測定しています。ボアアップし排気量UPと比例し圧縮比が上がります。A14、A15は標準ピストンがA12と違い深く凹んでいます、鍛造ピストンはピストンヘッドがフラットなためピスン交換だけで高圧縮となるためA14のシリンダーヘッド面研は最小限に留める必要があります。情報が簡単に入手できる現在はプライベートチューンもデタラメは少なくなりましたが、昔はデタラメが多くせっかくのA14/15チューンをすぐにブローさせてしまうのを多く見かけました。プライベーターのお決まり、自分は悪く無い、パーツが弱い、ですよね? なのでパーツ名称に“強化”を入れるとよく売れます(笑)
久々の37/30Φ-8mmノーバルバルブ再使用、何で38/32Φ-8mmビッグバルブにしねぇんだヨ?は全く無い。パーツチョイスはお客の自由、あまりにも選択がアンバランスの時はアドバイスしますが この仕様は十分。クーラー付きサニトラですからA14orA15フルノーマルでも遊べるところ、ピットロードチューン依頼ありがたく思ってます。
スタットボルトを筆頭に外せるパーツは可能な限り外して洗浄するのがプライベーターとの違い。多少汚れてても機能は果たす、どうせ見えなくなっちゃう箇所かもしれないが、それを言っちゃあクランクシャフトもコンロッドもピストンもド〜でも良くなっちゃいますからネ。見えなくなっちゃう箇所を見て楽しんでもらうのがピットロード流。どのヘッドもIN、EX共なんちゃってポート研磨し納品してます、メニューには入っておりませんので、やる、やらない、は私の勝手。1基だけ横着しやらないと、過去 数百基やって来た事が全て無駄になるので今更1基だけやらないと言う訳には行きません。全ての作業が私の自己満足かもしれませんネ


A14シリンダーヘッドオーバーホール
一見 こ汚ないヘッドに見えるだろうが程度良いです。無加工フルノーマルってのとアルミが腐食して無いてのがイイね。A12 GXヘッドが一番価値有りなんだろうが、程度良いのはゼロに近いので中途半端なGXヘッドよりはこちらの方が好き。ピットロードがTSサニー用ヘッド新規制作するのなら迷わずA14ヘッドです

未経験者は不安な軽量フライホイール、誰でも最初は何度もエンストしますが すぐ慣れます。
標準フライホイール10kg→クロモリ 3kg、数値だけ見れば軽過ぎない?と未経験者の多くは思うのだろうが、じゃあこちらの数値はどうだい? サニトラ 10kg、310乗用車 10kg、バネットワゴン8人乗り 10kg。バネット8人乗りで日光イロハ坂トコトコ登るなら20kgフライホイールじゃあないとマズイだろ?(笑) ご覧のようにA型標準フライホイールはエンジン、車両とのマッチングなど全く考えておらず ただコストダウンだけのために重量均一。サニトラA14改1.5L 一人乗り 3kgフライホイールが軽過ぎるか?はココを見ている皆で考えてくれ

今の時代 普段乗るクルマが快適だから たかがA型チューンだけど 皆 乗りこなすのがヘタ。21世紀の快適なクルマの運転にチューンドエンジンとスポーツキャブは合わせてはくれない、運転手が合わせるもの。エンスト繰り返し自分ってヘタだな と言う人はゼロ、全員フライホイールの軽さとキャブのせいにする。TS1300エンジンはピーキーだが富士スピードウェイパドック内をゆっくり走れる。TSサニーの1速は60五速の2速と一緒、デフファイナルはサニトラよりハイギヤード。ガラスのミッション直結5速はよく壊れるが、直結になる5速に入れれば走行できるケースがほとんど。そう 5速でエンストせずスタートしそのまま移動するって事です。サニトラ1速でエンストを繰り返した後・・・フライホイールが軽過ぎるせいか?よく考えてみよう
エンジンパーツは全て揃ってます。せっかくの格好良いチューニングパーツ、ほとんどのチューンUP依頼者は、カタログ上だけで現物を見る事無く納品される。せめて見えなくなっちゃうエンジン内部の組み立て工程くらい自宅からネットで楽しんでもらいましょう。
月曜日にオーナーからメニューを受信したのでピストン発注、翌日到着。これから内燃機屋にシリンダーブロックボーリング&ホーニング、クランクシャフト加工依頼に出します。 昔なら1〜2週間だが、今は1ケ月近く待たされる、